ゴルフショット時、風の影響を受けて飛距離が変化します。向かい風(アゲインスト)では飛距離が落ちるため番手を上げ、追い風(フォロー)では飛距離が伸びるため番手を下げる——そんな判断をされる方も多いでしょう。
今回は「揚力」という物理的観点から、風が飛距離に与える影響について解説します。番手選びの参考にしていただければ幸いです。
アゲインストの方が飛距離への影響が大きい
Trackman Universityからのデータによると、フォローによる飛距離の増加は約6ヤードに対し、アゲインストによる飛距離の減少は約9ヤード。つまり、アゲインストの方がフォローよりも飛距離への影響が大きいことがわかります。

揚力が飛距離に与える影響とは?
ゴルフボールはバックスピンによって「揚力」が発生し、これがボールの高さを生み出します。揚力は飛距離にとって重要な力ですが、過剰になると弾道が高くなりすぎて、逆に飛距離ロスにつながります。
揚力は「空気に対するボール速度の2乗」に比例して増加します。(比例ではない!)この非線形性により、アゲインスト時の方が飛距離への影響が大きくなります。
詳細解説
- 「空気に対するボール速度」は,フォロー時は小さく,アゲインスト時は大きくなる
- 「揚力」は「空気に対するボール速度の2乗」に比例する
- 「アゲインスト時の揚力増加量」は「フォロー時の揚力減少量」よりも大きい
- 「揚力」の変化は飛距離へ影響する
→ アゲインスト時の方が飛距離への影響が大きくなる

実践的な対策
番手選び
- アゲインスト時:
- スピン量を抑えて揚力を減らし高さを抑えたい。飛距離を稼ごうと強く振るとスピンが増えるため、無理に振らず番手を上げて調整するのが効果的。(例:7番→6番)
- フォロー時:
- 飛距離は伸びるが、影響はアゲインストほど大きくない。番手を下げる判断は慎重に。
- ランが出やすいことを考慮して,番手を下げて飛距離を落とすことも有効
- 落下角度を大きくして止めたい場面では,番手を下げて高弾道にするのも有効
ボール選び
スピン量が多いボールほど揚力が大きくなり、風の影響を受けやすくなります。ディスタンス系・スピン系など、ボールの特性を理解し、自分のスイングや目的に合ったものを選びましょう。実際に打って比較するのがベストです。
まとめ
- アゲインストの方がフォローよりも飛距離への影響が大きい
- アゲインストでは,番手を上げて高さとスピンを抑える
- フォローでは,番手選びは慎重に
- スピン量が多いと風の影響が増すため、ボール選びも重要

